インフルエンザ特集

インフルエンザ特集

インフルエンザの症状

初期症状では風邪と間違われやすいのですが、インフルエンザは高熱が出て喉の痛みだけではなく関節痛や筋肉痛を伴うのが特徴です。

また風邪の症状は比較的ゆっくりと進行するのに対してインフルエンザの症状は急激に進行します。

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は平均で2日くらいで、大抵は一週間程度で治ります。しかし乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方の場合、肺炎などを併発したり基礎疾患が悪化する場合があります。

インフルエンザの種類

従来の季節性インフルエンザのウイルスには、A(H1N1)亜型(平成21年に流行した新型インフルエンザと同じもの)、A(H3N2)亜型(いわゆる香港型)、B型の3つの種類があり、いずれも流行の可能性があります。流行しやすい年齢層はウイルスの型によって多少異なりますが、今年も、全ての年齢の方がインフルエンザに注意する必要があります。

ほとんどの方はインフルエンザに一度かかると、その原因となったウィルスに対しては抵抗する力が高まります。そのため従来の季節性インフルエンザに対しては多くの方が免疫を持っています。

ところが「新型インフルエンザ」の場合は、新しいウィルスまたは従来のウィルスの突然変異により発生するもので、今まで一度も流行したことがないものです。そのため容易に感染が拡大し、重症化する方も多くなる恐れがあります。

インフルエンザの予防

(予防接種)ワクチン接種

インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。この状態を「感染」といいますが、ワクチンはこれを完全に抑える働きはありません。  ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。この状態を「発症」といいます。ワクチンには、この発症を抑える効果が一定程度認められています。

発症後、多くの方は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や死亡される方もいます。これをインフルエンザの「重症化」といいます。特に基礎疾患のある方や御高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防する効果です。

65歳以上の高齢者、又は60~64歳で心臓、腎臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方は、予防接種法に基づく接種を受けることが可能です。

※平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」の報告では、65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったとされています。

予防接種 Q&A

Q:  昨年ワクチンの接種を受けましたが今年も受けた方がよいでしょうか?

A:  季節性インフルエンザワクチンでは、これまでの研究から、ワクチンの予防効果が期待できるのは、接種した(13歳未満の場合は2回接種した)2週後から5か月程度までと考えられています。  また、インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されています。このため、インフルエンザの予防に充分な免疫を保つためには毎年インフルエンザワクチンの接種を受けた方がよい、と考えられます。

 

Q:  乳幼児におけるインフルエンザワクチンの有効性について教えて下さい。

A:  現在国内で用いられている不活化のインフルエンザワクチンは、感染を完全に阻止する効果はありませんが、インフルエンザの発症を予防することや、発症後の重症化や死亡を予防することに関しては、一定の効果があるとされています。  乳幼児のインフエルエンザワクチンの有効性に関しては、報告によって多少幅がありますが、概ね20~50%の発病防止効果があったと報告されています※。また、乳幼児の重症化予防に関する有効性を示唆する報告も散見されます。(参考:Katayose et al. Vaccine. 2011 Feb 17;29(9):1844-9)  しかし、乳幼児をインフルエンザウイルスの感染から守るためにはワクチン接種に加え、御家族や周囲の大人たちが手洗いや咳エチケットを徹底することや、流行時期は人が多く集まる場所に行かないようにすることなどで、乳幼児がインフルエンザウイルスへ曝露されることを出来るだけ抑制する工夫も大切です。

※1.平成14年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「乳幼児に対すインフルエンザワクチンの効果に関する研究(研究代表者:加地正郎(久留米大学))」

※2.平成26年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業「ワクチンの有効性・安全性評価とVPD (vaccine preventable diseases)対策への適用に関する分析疫学研究(研究代表者:廣田良夫(医療法人相生会臨床疫学研究センター))

 

Q:  インフルエンザワクチンの接種はいつ頃受けるのがよいですか?

A:  日本では、インフルエンザは例年12月~3月頃に流行し、例年1月~2月に流行のピークを迎えます。ワクチン接種による効果が出現するまでに2週間程度を要することから、毎年12月中旬までにワクチン接種を終えることが望ましいと考えられます。

 

Q:  インフルエンザワクチンを接種するには費用はいくらかかりますか?

A:  ワクチンの接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されません。原則的に全額自己負担となり、費用は医療機関によって異なります。
しかし、予防接種法(昭和23年法律第68号)に基づく定期接種の対象者等については、接種費用が市町村によって公費負担されているところもありますので、お住まいの市町村(保健所・保健センター)、医師会、医療機関、かかりつけ医等に問い合わせていただくようお願いします(定期接種の対象でない方であっても、市町村によっては、独自の助成事業を行っている場合があります)。

予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種の対象者

  • 65歳以上の方
  • 60~64歳で、心臓、じん臓若しくは呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します)
  • 60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方(概ね、身体障害者障害程度等級1級に相当します)

※定期のインフルエンザ予防接種であっても、希望すれば必ず受けられるわけではありません。明かな発熱を呈している方、心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する方等は予防接種を受けることが適当でない又は予防接種を行うに際して注意を要するとされています。